不思議なランニング大会の朝

朝の空気はすがすがしく、久美は楽しみにしていた地域のランニング大会に向かっていました。

大会はいつも賑やかで、多くの人が参加します。久美は自分のペースを守ることを心がけていました。しかし、スタートの合図の後、道に不思議なことが起こりました。前を走っていたランナーたちが突然止まってしまい、誰も動かなくなりました。

困った状況に、久美は周りを見渡しました。どうやら道の途中に小さな犬がいて、みんなが犬を避けて動けなくなっていたのです。大会のスタッフも犬を捕まえようとしていましたが、うまくいきません。

久美は考えました。犬が怖がらないように、そっと近づいて優しく名前を呼びました。犬は驚いた様子で少し後ずさりしましたが、久美の手におやつを持っていることに気づきました。犬は少しずつ近づいてきて、久美は無事に犬を抱き上げることができました。

犬が安全に側にいると、ランナーたちは少しずつ走り出しました。大会は再開しましたが、その朝の出来事はみんなの話題になりました。久美は予想外のトラブルに戸惑いながらも、自分の冷静な判断に少し自信を持ちました。

その日はいつもと違うランニング日記として、心に残る一日に変わりました。