音楽祭の不思議な夜

音楽祭の日、トモヤは町の広場にいました。空は晴れていて、たくさんの人が集まっていました。色々な楽器の音が聞こえて、みんな楽しそうに踊っていました。

トモヤは友だちと一緒に、音楽に合わせて体を動かしていました。でも、突然、音が止まりました。みんながびっくりして、静かになりました。舞台の上でバンドのメンバーが話し始めました。

「ごめんなさい。楽器の調子が悪くなりました。すぐに直しますので、少し待ってください」と言いました。人々はため息をつきながらも、文句は言いませんでした。子どもたちは少し退屈そうでした。

トモヤはポケットから小さなカスタネットを取り出しました。友だちも手拍子を始め、周りの人たちも少しずつ楽器や手拍子で音を作り始めました。広場はまた音楽のようなリズムでいっぱいになりました。

そのうち、バンドのメンバーが準備を終え、音楽が再び始まりました。でも、トモヤたちの手拍子は止まりませんでした。大きな音に合わせてみんなで踊る新しい楽しい時間ができました。

夜が深くなる頃、祭りはおしまいになりました。トモヤは、音楽は機械だけでなく、人の心からも生まれるものだと感じました。静かだけど特別な夜でした。