まいにちの茶わん

ユミコは小さな町に住んでいます。彼女の家には毎日使う茶わんがあります。茶わんは古くて、絵がきれいです。

ある日、ユミコは茶わんをよく見ました。すると、絵の中に小さな人がいます。ユミコは「あれ？これはだれ？」と思いました。

ユミコはおばあさんにたずねました。おばあさんはにこにこして、「この茶わんは昔からわたしたちの家にあるもの。絵は昔の人たちの毎日の生活をあらわしているよ」と言いました。

ユミコは茶わんを見ながら考えました。「昔の人も同じように食べたり、話したりしていたんだなあ」と。

その夜、ユミコは茶わんをそっとさわってから、布でふきました。茶わんは古いけれど、大切な文化の一部です。

茶わんの中の小さな人は、ユミコに昔の生活の話をしています。でも、その話は朝の光でゆっくり消えていきました。ユミコはそのまま静かな夜をすごしました。